衝突の源流

侵攻1年で各メディアがいろんな特集をやっていたが、昨晩観たNHK BSの「ロシア 衝突の源流 なぜ戦争は起きるのか?歴史の深層を紐解き、その起源に迫る」は世界史を高校時代選択しなかった僕にはとても新鮮で勉強になる内容だった。そこで知ったことはいろいろあって、プーチンの蛮行を正当化する内容は何もないのだけれど、13世紀前半、ロシアの原型であるルーシー大公国がモンゴル軍の数度にわたる侵略を受け多くの人が虐殺され、その後2世紀半にわたってモンゴルへの隷属を余儀なくされた、という話は衝撃だった。侵略される恐怖、隷属する恥辱と苦痛が、ロシアの領土への執着の原型であるという話はものすごく説得力がある。13世紀といえば、このルーシー大公国がモンゴルの支配下におかれて間もなくモンゴルは日本に襲いかかる。元寇だ。日本開闢以来後にも先にも最大の国家危機とされる元寇は誇張でもなんでもなく国家存亡の危機だった。あれが、「神風」が吹かずモンゴル軍が上陸していれば、ルーシー大公国と同じ憂き目を見ていたかもしれない。日本はいまとは違う国の形になっていただろう。事実上陸された対馬ではいまも語り伝えられる凄まじい蛮行が横行したと語り伝えられている。大陸で生きるということはそういう侵略と殺戮の歴史なんだなぁと思う。欧州で20世紀まで戦禍が絶えなかったというのもわかる気がするが、そういう荒っぽい歴史とは無縁の、最初から国民国家的同質性の中で生きてきた島国日本には本当はわからないのかもしれない。

ロシア 衝突の源流 - NHK

18世紀以降、幾度となく大国が争い、戦場となってきたヨーロッパ。1億人以上の命が奪われた血塗られた大地。一体なぜ、ヨーロッパで戦争が続くのか。フランス、英国、そし…

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