楼門再建
2016年の熊本地震で倒壊した重要文化財の阿蘇神社楼門が今週一般公開されているので昨日見学にいってきた。再建中の楼門を覆う建屋の階段を上って楼門最上階と同じ目線で見れるという、「今だけ、ここだけ」の超レアな機会。葺いたばかりのまっさらな銅板屋根が光り輝いていた。倒壊した楼門は地震直後に僕も見にいった。あまりのことに言葉を失った。この阿蘇神社の楼門の創建は19世紀半ば、江戸後期。重要文化財ということで再建にあたっては勝手に直せず制約が大変だったよう。壊れた楼門の全パーツはその場で慎重にナンバリングされてそもそも倒壊現場からの部材の撤去までに1年も要したらしい。折れたり欠けたりした部品は宮大工が補修、倒壊時の部品の7割が再利用されているとの説明だった。この工事を請け負ったのは清水建設。創業者が宮大工だったので、大手ゼネコンで唯一「社寺建設部門」ってのがあるらしく、出雲大社、東大寺大仏殿など名だたる国宝級の伝統建築物の修理修繕を多く手掛けているらしい。そういえば、何年か前仕事で京橋の本社に何度か行ったことがあるが、社寺や伝統建築の修理や新築を担うゼネコンだとロビーのディスプレイで誇らしくPRしていた。やるなぁ、清水建設。これから建屋を解体、外構工事等の工事が続く。竣工は今年12月。