見えないものが見えるプロ

うちの北側はいつも終日家の陰になるため、芝が根付かず雑草生え放題の困った場所になっていた。去年から妻が花壇っぽく花を植えていたが、放置プレイぶりは隠せず、かといって自分らで手入れするだけの時間と器量もなく困っていた。ここの別荘地の管理会社で、元庭師の若い人がいて、去年庭木の剪定をお願いしたら、すごくセンスのいい剪定をしてくれたので、彼に頼んで北側のスペースの「美化」をお願いした。広大なこのエリアの伐採等の普段は多忙を極めている人なのでどうかなと思ったら二つ返事で引き受けてくれた。午後5時の業務終了後に来て1-2時間ちょこちょこっと何回か作業したら、見違えるような場所になった。設計図もない。現場を見ただけで構想が沸いたらしく、自分で資材や材料をちょこちょこと調達、数回の訪問、延べで6時間もかかっていないと思うけど、あっという間に素敵な、英語でいうとcozyな場所になった。すごい。僕なら100年かかってもこんなことできない。僕には見えないことが彼には見えるのだということだけはよくわかった。最初からばちっと設計図を決めているわけではないところもいい。彼にだけ見えているゴールがあって、でもその途中自身の感性で足したり引いたりしてつくっていく。まさにアートの世界。なによりご本人が楽しそうにやっている。こういう仕事が本当に好きなんだな。独立したらさぞかしいい商売できると思うけど、そりゃ余計なことか…

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